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「楽しい=最強」の理由

最近、レッスンが熱気を帯びてきて、とても楽しいです。それは、ある勉強会とその課題図書に出会たからです。

『外国語学習における意識と無意識』(福田純也著)

世界中の第二言語の研究者による難解な論文を比較的平易にまとめられた本で、一般人でも理解できるように解説されている本です。先月より、尊敬する先生方のご紹介でこの本の勉強会に参加させていただいております。

その著者の方が言うことには、第二言語習得においては、
「意識的に」
学んだことは習得にはつながらないのだそうです。

逆に
「無意識的に」
「主体的に」
「典型的な構文を何度も繰り返し」
学ぶことは習得につながるそうです。そしてさらに
「インタラクション」
という講師との言葉のやり取りを通して、学習者は正しい使い方を理解していくのだそうです。

ですから、私たちが学校で学んできたような「一つ一つの文法項目を取り上げて、例文を使って、こういう時にこんな風に使いますよ、と教えられながら学ぶ」というやり方は、間違ったやり方のようです。
早く覚えることはできても、忘れやすく、実際に使う時に緊張してしまうと、たどたどしい発話にしかならないので、入試には有効でも、習得においては残念ながら逆効果、ということでした。

それよりも、学習者が学ぼうという意識を持たずに、自分のやりたいことを実現するため、無意識のうちに第二言語を学習したならば、それが定着するのには長い時間がかかりますが、時間が経っても忘れにくく、実際の場面でも流暢に話すことができるようになるのだそうです。長い時間がかかると思えば、じれったく非常に遠回りなようですが、実際、母語の習得はそのようにして得られるものなのだそうです。

実際私たちも日本語は、難解な文法や漢字からカタカナ、ひらがなまで、さしたる苦労もなく早口で話すことができますよね。
て、に、を、は、を意識して使うこともありません。
「い、い、いる、いる、いれ、いよ」の5段活用みたいに、文法を学習したのだって、一瞬のことで、長い期間勉強してはいないと思います。それでも正しく日本語は使えるのです。
私たちは日本語という言語のスペシャリストなです。
それは、私たちが日本語を無意識に習得してきたからなのです。

言語は細長い文字の羅列、ではありません。そこには、優しい母の声とか、美味しいごはんの匂いとか、温かい家庭のぬくもりとか、友達との友情とか、尊敬する人の姿とか、そういうありとあらゆる世界がつながっています。わたしたちはその世界とつながりたくて言葉を身につけてきました。日本語も英語もそこはきっと同じだと思います。

ドリルなどの英語学習は、そういう「世界とのつながり」が大きく欠けたものであると言わざるを得ません。実体験に欠けた「どこかの知らない誰かの言葉」を「言わされている」のですから、到底楽しいものであるはずがありません。楽しくなければ「主体的」に学ぶことはできませんよね。ドリルをこなす学習の中では「相互的な会話=インタラクション」もなかなかできないと思います。

でも、「じゃあ、英語話者の少ない日本で、どうやったら無意識的に主体的に英語を教えられるの?不可能でしょ?現実問題として、そんな環境が日本にはないんだから、ドリルを使って効率的に文法学習で補助してあげる方が親切だし、より早く英語が理解できるようになるんじゃないの?」というご意見もあるでしょう。

現実問題として、日本で無意識に英語を身につけることは、難しい問題です。
が「BBカード」なら、その問題をクリアすることができます。

私は何事もBBカードに当てはめてしまうくせがあるので余計にそう思うのかもしれませんが、この本を読めば読むほど、「これってBBのことだよね?」と何度も思わずにはいられないほど、習得につながるとされる第二言語学習方法の特徴にBBカードの特徴がぴったり当てはまったのです。

その特徴は以下の4点に代表されます。

①子どもたちはゲームに夢中になれるので「主体的に」取り組める
②「勉強している」のではなく「遊んでいる」と思っているので「無意識的に」学習できる
③「典型的な構文」を何度も何度も口に出して繰り返す
④講師と様々な「インタラクション」を行う中で、自然に意味や構造に気づかせる

実際、BBTIMEの子ども達は①~④を実践しています。正直な人たちなので、フォニックスなどは「やりたくないー」と言われる時もありますが、BBカードをしたくないと言われたことは一度もありません。毎回早く「BBやろー!」と主体的に提案してくれます。勉強している意識がないのです。BBカードが楽しいのだそうです。自然なリズムとイントネーションで英語を繰り返し口に出します。何度も何度も言ううちに、自然に覚えてしまいます。覚えてしまったものは、コロナ自粛でオンライン生活が数か月続いて、あまりBBカードができなくても忘れませんでした。
インタラクションを沢山するうちに、子どもたちは英語で今何を聞かれているのかを次第に理解するようになり、自分の考えも臆さず言えるようになってきました。
覚えるのに時間はかかります。個人差もあります。でもいつしか、なんでかよくわらないけどわかる、言える、というものになります。それは容易には忘れません。忘れないので、同じ構文や似たような構文に出会うと、また思い出します。思い出すことでまた記憶が強化されますし、新しい構文の理解もBBセンテンスを手掛かりに理解しやすくなります。

ここに、BBカードの凄さがあります。効果が長く、芋づる式に習得できるものが増えていくのです。
じわりじわりと後になればなるほど効果が出てくるのです。

まずはBBカードで夢中で遊ぶこと、繰り返し英文を口ずさむこと。
その大切さがこの本のおかげでよく理解できました。

この本を読んでからは、「あれを教えなきゃ、これを教えなきゃ」という無駄な力みが抜けて「いかに勉強させている意識なく、気づかせられるか」というなぞなぞのような、サプライズパーティをしているような、そんないたずらじみた仕掛けを考えるのが楽しくなってきて、私も子どもたちもイキイキとして、盛り上がってきました。良いスパイラルが起こり始めています。

これから、どんな取り組みを通して、どんな笑顔や気づきに出会えるのか、とても楽しみです。
[ 2020/08/30 18:55 ] ブログ おすすめ本 | TB(-) | CM(0)

本のご紹介「日本語の絶対語感」

今日はおすすめの本をご紹介します。
『日本語の絶対語感』 外山滋比彦著 だいわ文庫 2015年初版発行

お茶の水女子大名誉教授で、ベストセラーになった『思考の整理学』の著者の方でもあります。

私の使っているBBカードは「英語の語感」を育てる、と創設者の難波悦子先生はおっしゃいます。
私はその「語感」の定義をずっと手探りしながらここまでやってきました。
理解したいと願い、分かったような気になっても、気が付けば、また姿を見失う。それが私にとっての語感でもあります。

著者の外山先生曰く、人はそれぞれ幼児期のうちに、『絶対語感』というものを身に着けるそうです。

確かに、「三つ子の魂百まで」ということわざもあるように、子どもは2~3歳頃には、自分の言葉でその子らしく話せるようになります。

では、『絶対語感』とは何か?

外山先生のお言葉のうちの一つをお借りすると、
「絶対語感はひとりの人のなかに存在することばの体系、システム、原理です。(中略)そのたいへん重要なものを、たった数年のうちに、しっかりと身につけてしまう人間の力には、おどろくほかはありません」

なるほど。いうなれば、巨大なジャングルジムみたいなものでしょうか?点と点を沢山集めるうちに、それらをつなぐ線が自然にできあがってしまうようなイメージが私の脳裏に浮かびました。

では、子どもたちはなぜ、そんな高度なことができるようになるのでしょうか?

それは、母親や周囲の人々の繰り返す言葉を継続して毎日毎日耳にしてきたからです。
それが習慣であったからです。
生活や遊びを通して、こんな時、どう伝えればよいのか、大人を見ながら育っていくからです。
人は一度見たものを再現することはなかなかできませんが、何度も何度も見たり聞いたり真似してきたことは、意識しなくてもできるようになります。

『習うより慣れよ』ということわざがありますが、私たちは、毎日日本語を『習う』ことで、『慣れる』域にまで到達するのだと思います。
物事というのは、一度慣れてしまうと、意識することなく使えるようになります。目をつぶっても歯を磨くことができるようになりますし、泳ぎや車の運転や料理やスポーツだって、さほど考えなくても体が覚えて動いてくれるようになります。

それほどに、習慣というものは大変便利な道具となって、人間の生活をより高いレベルに引き上げてくれます。

そこに必要なものは、シンプルな繰り返しだと外山先生はおっしゃいます。

「ことばの習得は一にも二にも、繰り返しです」
「わからないことばでも、くりかえしくりかえし聴いているうちに、やがてわかるようになります」

この言葉は大いに私を励ましてくれます。BBカードは何度も何度も繰り返すからです。最初は「わけわかんない」と子どもたちに言われるからです。でも、楽しいから繰り返すうちに、いつのまにか言えるようになるし、分かるようになるからです。

でも、果たして、それだけでいいのか?
広い広い英語の世界を旅するには、BBカードはあまりにも小さい船なのではないか?
私はこの船を信じ、世界へ乗り出そうと決意しているが、親御さんにはあまりに頼りない船にしか見えないんじゃないか?
中学に行ってから、荒波にもまれて、子どもたちは溺れて、自信を失ってしまわないだろうか?

そんな不安も多少なりともありました。信じているといっても、私は弱い人間です。BBの先生なら誰しも抱くようですが(笑)
でも、その不安にも、外山先生は、一つの光を与えて下さいました。

「人は、すべての言葉に接することは不可能です。しかし、絶対語感が形成されると、今まで聞いたこともない言葉でも、理解できたり、使ったりできるようになります。教わらない言葉でも、わかり、使えるようになります。それが絶対語感の大きな特徴です」

・・・・・わからない言葉も、語感によって理解できるようになる・・・

これは大変驚くべき能力だと思います。人類が他の動物よりも飛躍的な成長を遂げた一つの大きな理由かもしれません。

この言葉をもって、私は改めて、BBカードは信頼に値する教材だと思いました。

もちろん、他の教材でも良いのです。私はこのカードが好きだから使っているだけなのです。でも、それが絶対語感形成に役立つのだとしたら、こんなに有難いことはありません。もうあとはひたすら、子どもたちと遊んで、遊んで、遊び倒そう!と思います。

「遊びの中で子どもは絶対語感を育てるものです」と外山先生も書かれています。

また、理解しやすい簡単なものばかりを子どもに与えるのではなく、一見難しく、なかなか理解できないような読み物も与えると良いそうです。

理解しやすい簡単なものを読むことをアルファ読み、難しいものを読むことをベータ読み、と先生は定義されておられます。

分かりやすいものでいうと、慣れ親しんだ内容の本やスラスラ読めるマンガがアルファ読みで、新聞の社説、文学作品、論語などの難しいと思われがちなものがベータ読みとなるでしょうか。もちろんマンガにもベータ読みになるような高度な内容のものもあると思います。

今の日本人は、アルファ読みしかしなくなってきたので、日本語の力が低下したと言われています。そして、言葉の力が低下するということは、心も育たなくなるのだ、と先生は警告されております。

はじめに言葉ありき。そして、言葉が身についたのちに、心が育つのだそうです。

とても深く心に響きました。心を育てる英語教室を目指すためにも、美しい言葉を育てていこうと胸に刻みつけたいと思います。


さて、長々と書き連ねてまいりました。書かせていただいた他にもお伝えしきれない素晴らしい内容が、この本には沢山つまっておりますので、ぜひとも、親御さんや先生方を含め、すべての方にこの本をおすすめしたいと思います。

お読みいただき、誠にありがとうございます。
[ 2020/06/11 02:28 ] ブログ おすすめ本 | TB(-) | CM(0)

おすすめNHK番組・エイゴビート

先日、これはいい!と思う語学番組があったのでご紹介しますね。
「エイゴビート」
NHK Eテレ 土曜18:50〜19:00
再放送:木曜9:55〜10:05
http://www.nhk.or.jp/eigo/beat/
出演:栗原類
四月ゲスト:ゆりやんレトリィバァ
小3〜4年向け

舞台はモデルの栗原類さんが担任のクラスです。子供や先生が日常会話をしてるうちに自然と英会話になっていきます。その英語が全てラップのリズムに乗っていて耳に残りやすく真似しやすくなっています。
(HPで動画をチェックできます)

これはチャンツとも呼ばれるもので、チャンツは歌と違って音階がないので、どなたでも楽しめる勉強法です。

今までの語学番組と違うのは、外国人やスタジオではなくて、みんなが知っている日本の芸能人が、日本の教室を舞台に小学生たちと英語を話している点です。

特に印象的だったのは、四月ゲストの芸人、ゆりやんレトリィバァさんが、後半、小学生たちと英語リズムバトルを繰り広げるのですが、すごく綺麗な発音で話されるのでびっくりしました。

今後もいろんなゲストが来て楽しくなると思いますし、見続けたらかなりの日常会話力がつくと思います。

我が子もノリノリで踊りながら歌ってました。今朝も冗談めかして親子でやってました。

私は毎週録画で見ようと思います。
みなさんもよかったら
Please check it out!!
[ 2017/04/19 11:52 ] ブログ おすすめ本 | TB(-) | CM(0)

映画「ローマの休日」

先日、「ローマの休日」のDVDを買いました。著作権が切れてる古い映画だからでしょうか?
なんと名作が290円です。
吹き替えがないので、うちの一年生は嫌がりますが、三年生は字幕で楽しんでいます。

この映画は両親の影響で子どもの頃よく見ていましたが、大人になって見るとまた違った印象があります。
それは「この映画の英語はとても聞き取りやすく、わかりやすい」ということです。

なぜ分かりやすいのか?理由は2つあります。

一つにはオードリー・ヘプバーンのイギリス英語がとてもクリアで美しいからです。
王女という設定なので、ゆっくり、丁寧に会話するため、とても聞き取りやすい。
画面も声も綺麗なので、何回繰り返し見ても飽きない。
相手役のグレゴリーペックはアメリカ人なので、イギリス英語とアメリカ英語の違いがよく分かります。
オードリーのはカクカク、ハキハキしていて、グレゴリーのは流れるような、音がまざりあった発音です。
日本人には、一言一言はっきり発音してくれるイギリス英語の方が聞き取りやすいように思います。

二つ目には、陽気でおちゃめなイタリア人たちの英語が分かりやすいのです。
お国訛りがあっても、簡単な単語だけでも、究極言葉がなくてもボディランゲージだけで、コミュニケーションは取れるんだと分かります。非ネイティブが話す英語は、日本人にとっても参考になります。

特徴的なシーンが、王女が床屋で髪をばっさり切るところです。

王女 Just cut, thank you.
床屋 Just cut?  Well, then. Cut so? (毛先数センチ上を指す)
王女 Higher.
床屋 Higher? ...Here? (そのまた数センチ上を指す)
王女 More.
床屋 Here? (たじろぎながら、さらに数センチ上を指す)
王女 Even more.
床屋 ...Where?
王女 ...There! (髪の付け根をしっかりつかむ) 
床屋 There. (あっけにとられて) Are you sure, Miss?
王女 I'm quite sure, thank you.
床屋 All off?
王女 All off.
床屋 Off!!.......Off!!......Off!!

面白いですね~ほぼ、1語か2語で会話が成立しています。
綺麗な髪を惜しみながら、思い切ってハサミで断ち切る床屋が可愛いです。
これを見れば子どもたちも、"Off"の概念がよく理解できるでしょうね。
英語が難しいという思い込みを払拭してくれます。

映画やドラマは生の会話が表情とともに学べるので、とてもおすすめですが、見せたくないシーンもよくありますよね。
その点、「ローマの休日」は小中学生も安心して見れるのではないでしょうか?
ま、「キャーチューしてる~気持ちわるー!」といううちの子どもらには、ちと刺激的なようですが・・・
[ 2016/11/04 11:52 ] ブログ おすすめ本 | TB(-) | CM(0)

3つの魔法

子どもがお世話になっている公文の本棚にとても良い本があったのでご紹介します。

いつでも、だれでも、なんにでも使える!考え・書き・話す「3つ」の魔法  

経営コンサルタント・野口吉昭さんが提案する、考え、書き、話すコツです。
それを彼は「3つ」の魔法と呼びます。
「3つ」を意識することで、明確に自分の考えを伝えられるそうです。

その主な実践方法は以下の三つです。

①「ロジックツリー」で思考を3つずつに細分化
②「起承転結」ではなく、「結起承」で伝える
③プレゼンは、総論、各論、結論 の三部構成

以下、詳細↓

①ロジックツリーで思考を3つに細分化
ロジックツリーとは、3つに枝分かれさせることで、深く分析していく思考法。
issue(論点、問題) を、whyツリー(原因追求), whatツリー(要素分解), howツリー(問題解決) ごとに分析する。
考えが可視化され、頭の中を整理しやすい。
ロジックツリーを解説



②「結起承」とは
結論から伝え、問題提起、理由を述べる。
小説は起承転結が面白いが、ビジネスや日常会話には長すぎる。
結論からズバッと伝える方が相手も聞きやすい。

③プレゼンは、総論、各論、結論 の三部構成
《総論》 何を述べるか(目的)
《各論》 理由を3点挙げて説明する(詳細)
《結論》 何を述べたか(まとめ)


と、こういったことを全編にわたって、『3つ』ずつ書いておられます。
凄い徹底振りです。
さすが経営コンサルタント。

なので、私も著者の真似をして、3つの魔法で今日のブログを書いています。
確かに、「見やすく、整理しやすく、分かりやすい」と思います。
このやり方をマスターすれば、もう二度と「で、オチは?」って聞かれないかもしれません。

3つの魔法はロジックの言語である、英語にも生かせると思います。
英語では、結論をまず述べてから、詳細を付け足していくからです。
ロジックが分かれば、聞き逃した英語も文脈から推測できるようになります。

英検の英作文でも、3つの魔法は役に立ちます。
私が試験対策をした時、「序論、本論、結論」で書くべし!と、様々な対策本やサイトに書いてありました。
英作文は、以前は一級と準一級だけでしたが、2016年から二級にも導入され、必要性が高まっています。

さて、3つの魔法をレッスンでどう活かすか。
まずは、3行自己紹介や、3行プレゼンなど、3つを意識することから始めてみます。
辞書引き学習でも、重要な単語を3つ、調べてみる。

最後に、教室のキャッチコピーを、3つの魔法で考えてみました。
「楽しく、 勉強、 知らぬまに」
"Enjoy Learning Unconciously!!"
[ 2016/10/18 13:05 ] ブログ おすすめ本 | TB(-) | CM(0)